脂の旨みを余さず閉じ込めた、とろけるような味わいが魅力のホルモン「マルチョウ」。焼肉屋などではよく見かけるものの、シマチョウとの違いなど具体的にはよくわからないという方も少なくないはず!今回は、そんなマルチョウの特徴について詳しく解説します。記事後半ではおいしい食べ方もご紹介!ぜひチェックしてみてくださいね。
ホルモン「マルチョウ」とは?部位や味の特徴、シマチョウとの違いも解説!

- 目次
- マルチョウとは
- マルチョウの味の特徴
- マルチョウのおいしい食べ方
- マルチョウとシマチョウの違いとは
- ぷりっと濃厚!マルチョウを食べてみよう
マルチョウとは
マルチョウとは「牛の小腸」のこと。牛の小腸は、成牛だと全長約40メートルもある非常に長い管状の臓器で、くねくねと曲がりくねった状態でお腹の中に収まっており、別名として「コプチャン」や「ヒモ」、「ホソ」などと呼ばれることもあります。
今回のメインテーマであるマルチョウは、ひと口大に切った筒状の小腸の、外側を内側でくるむようにくるんとひっくり返したものを指しますが、同じくひと口大に切った小腸を裂き、開いたものだと「こてっちゃん」と呼ぶのだそうです。 加工の仕方で呼び方が変わるなんておもしろいですよね。
ちなみにマルチョウは漢字で「丸腸」と書きますが、これは見た目に由来して名づけられたもの。切った後の形状がころんと丸い形をしていることからマルチョウと呼ばれるようになったと言われています。
マルチョウの味の特徴
先ほどもご説明した通り、マルチョウとは「ひと口大に切った牛の小腸をひっくり返したもの」のことです。では、なぜわざわざひっくり返すのでしょうか。
その理由は、牛の小腸は管の内側ではなく外側にたっぷりと脂がついているから。ひっくり返して脂をくるむことで、脂の旨みや甘みを閉じ込めることができるのです。脂をふんだんに包んだ分、その味わいは格別!とろっとジューシーな甘みや濃厚なコク、やわらかくも弾力のある、プリッと心地よい食感を楽しむことができます。
一般的なスーパーでは出会う機会が比較的少ないマルチョウですが、品ぞろえが豊かなスーパーやお肉専門店、インターネット通販などでは購入することができます。見かけたらぜひ手に取ってみてくださいね。
マルチョウのおいしい食べ方
とろっと濃厚な味わいとぷりっと心地よい食感が魅力のマルチョウ。おうちでいただくなら、定番のもつ鍋はもちろん、シンプルに焼くのもおすすめです。
おいしく仕上げるポイントは、弱めの火加減でじっくりと焼き上げること!マルチョウは脂が多いため、強火で一気に焼くと焦げついてしまうことがあります。ころころと転がしながら、中の脂までしっかりと火を通しましょう。
ただ焼くだけではありますが、味は絶品!外側はカリッと香ばしく、中から脂がとろーりとあふれだします。ジューシーでコク深く濃厚な味わいがたまりませんよ!塩こしょうやしょうゆ、味噌、にんにくなどお好みの味つけでお楽しみくださいね。
マルチョウとシマチョウの違いとは
マルチョウと間違えやすいホルモンに、名前がよく似ている「シマチョウ」がありますが、これらは部位が少し異なります。シマチョウとは「牛の大腸」のこと。表面にしま模様が入っているように見えることから、この名で呼ばれるようになりました。
シマチョウは、牛1頭から約10kgも取れるマルチョウに対し、約1kg前後しか取れない希少部位。マルチョウよりも脂は少ないものの厚みと弾力があるので、しっかりとした噛みごたえを楽しむことができます。
つまり、マルチョウとシマチョウは「牛の腸」という点は共通していますが、味わいや食感、加工方法などは大きく異なるのです。
ぷりっと濃厚!マルチョウを食べてみよう
いかがでしたか?今回は、マルチョウの特徴やおいしい食べ方、シマチョウとの違いなどをご紹介しました。マルチョウは旨みが強いので、もつ鍋に加えて煮るだけ、香ばしく焼き上げるだけというシンプルな調理でも、お酒やごはんがどんどん進むとっておきの一品に仕上がります!見かけたらぜひお手に取っていただき、ぷりっと濃厚な味わいをご堪能くださいね。
